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翻訳書『実装研究のための統合フレームワーク―CFIR―』

翻訳書『実装研究のための統合フレームワーク―CFIR―』を発行しました。

2021年3月15日
保健医療福祉における普及と実装科学研究会(RADISH)

CFIR表紙画像

 保健医療福祉における普及と実装科学研究会(RADISH)は、この度、翻訳書『実装研究のための統合フレームワーク―CFIR―』を発行し、公開しました。
本サイトの下部よりPDFファイルをダウンロードいただけます)

 CFIRは、Consolidated Framework for Implementation Researchの頭文字を取ったもので、Damschroderらによって2009年に発表されたものです。海外の多くの実装研究で使用されている中心的なフレームワークで、「介入の特性」「外的セッティング」「内的セッティング」「個人特性」「プロセス」の5領域と39の構成概念から構成されています(下図参照)。その名の通り、実装研究を推進するうえで考慮すべき観点が網羅されており、特に実装の阻害・促進要因を特定するための強力なツールとなるものです。

 今回の翻訳は、CFIRの総合Webサイト(www.cfirguide.org:無料公開)を基にしております。事務局の承諾を得て、監修者1名、監訳者2名、翻訳者17名の体制で翻訳を進め、それぞれの構成概念の詳細、および調査に活用できるインタビューガイドを中心に構成しました。

 本書は、CFIRについて学ぶだけでなく、実装研究に必要な視点を養うテキストとしても活用できる内容となっております。保健医療福祉分野のみならず、多くの人にこのフレームワークを知ってもらいたいという想いから、本書はクリエイティブ・コモンズ・ライセンス(CC BY 4.0)による無償公開といたしました。ぜひご覧いただけましたら幸いです。

 CFIRの全体像と5つの領域

CFIRの全体像と5つの領域(本書より)

 

【文献名】【PDFダウンロード】

内富庸介(監修)、今村晴彦、島津太一(監訳)、『実装研究のための統合フレームワーク―CFIR―』、保健医療福祉における普及と実装科学研究会、2021 [ISBN:978-4-9911-886-0-2]

注:初めての方は81ページからのインタビューガイドをご覧になると構成概念がイメージしやすいです(2023.7.25 追記)。

 

 本書の翻訳および編集は、令和2年度 国立高度専門医療研究センター 医療研究連携推進本部 横断的研究推進費「実装科学推進のための基盤構築事業」(主任研究者 内富庸介)による、健康格差是正のための実装科学ナショナルセンターコンソーシアム(N-EQUITY, National Center Consortium in Implementation Science for Health Equity)の依頼を受けて、RADISHにより行われました。